2025年6月4日水曜日 両コース合同で、修学基礎の授業が行われました。
視覚障害学生と聴覚障害学生が混在するグループに分かれ、話し合い活動を行いました。

話し合いのテーマは「外出のシュミレーション」です。
グループのメンバー全員で大学から電車に乗って一駅先のショッピングモールへ行き、買い物や誕生日プレゼントの購入をシミュレーションするという内容でした。

「共生社会創成」ということばは字面で理解し共感することはできても、いざ実践となると、様々な問題が生じることが予測されます。
異なる障害のある友人たちと…

  • どのようなコミュニケーション方法であれば、全員が楽しめるか?
  • どのような方法で待ち合わせをすればよいか?
  • どのルートを使えば目的地までスムーズに行けるか?
  • 誰とペアを組めば安全に移動できるか?
  • 飲食店ではどんな注文方法がメニューの情報にアクセスしやすいか?

など、色々な場面を想像しながら話し合いを進めました。

 

前半の話し合いでは、お互いの障害特性を考慮しながら、全員が分かる話し合いの方法を見つけるのに苦戦する姿がありました。
「何%くらい話し合いが成立したか」という担当教員の問いかけに対し、学生から「40%~50%」と悔しがる回答も挙げられました。
しかしその後、スマホや支援機器を使いこなし、教員も驚く早さでやりとりの方法が改善されていきました。
最後には、代表の学生が、受講生全員に伝わる方法を工夫しながら、話し合いの成果を発表しました。

まだまだ改善の余地がたくさんありますが、お互いが相手の立場を想像しながら話し合うことで、一つ一つの課題を解決していくことができる、ということを実践に近い形で学ぶことができました。

話し合ったとおりに実践できるか、実際にショッピングモールに出かけて検証してみたいものです。

 

活動の様子画像の説明です。
左上:コミュニケーションの方法を確認している様子。視覚の学生(左)が、リアクションを聴覚の学生(右)に伝えられるように、Good!のジェスチャーをしています。
右上:グループ内のコミュニケーションを確認している様子。スマートフォンアプリを使って、文字を入力しながら確認をしています。
左下:グループ内で移動の方法を確認。聴覚の学生(右)が、視覚の学生(左)を誘導するデモンストレーションをしています。
右下:グループ発表の様子。視覚の学生(右)が発表をして、原稿を見ながら聴覚の学生(左)が手話通訳をしています。

 

修学基礎 合同授業の様子4枚の合成。詳細は本文テキストに記載。