(スライド1) 読書バリアフリーに関するリソース活用 デモンストレーション 筑波技術大学 宮城愛美・青木千帆子 (スライド2) Aさん(英文科2年生) ・今学期履修する予定のAcademic Englishの教科書は次の4冊 1. Chin, Peter, et al. 2012 “Academic Writing Skills 1”, Cambridge University Press 2. Caraker, Richard 2022 “Linguistic Soup 3rd Edition”, Perceptia Press 3. 藤岡啓介著 2001 英語翻訳練習帳 丸善 4. ICU TOEFL問題研究会著 2006 TOEFLテストITP(団体受験)リーディング完全攻略 アルク ・その他に授業内で提示される資料もあるようだ ・教科書を購入したが、最近スマホは読めても紙の本の文字が見づらく、今までの方法で授業についていけるか心配 ・自分でも情報収集しているが、資料の拡大以外に、何か方法はあるか? (スライド3) こんな順番でチェックするのがおすすめ 1. 電子書籍・電子図書館 2. みなサーチ・NDLサーチ 3. 読書バリアフリー資料メタデータ 共有システム 4. Accessible Books Consortium Global Book Service 5. 自炊 (スライド4) 電子書籍・電子図書館  電子書籍 ・アクセシブルなフォーマットで製作され、アクセシブルなプラットフォームで販売されていれば、買った時点ですぐに読める  電子図書館 ・「電子図書館のアクセシビリティ対応ガイドライン」に沿ったシステムのサービスを導入していれば、学生が自分で借りて読むことができる 〔図 筑波技術大学が契約している電子図書館の検索画面〕 (スライド5) みなサーチ ・障害のある学生が利用者登録することで利用可能 ・図書館経由でデータを入手する場合は、送信承認館として国会図書館に登録する必要 ・アクセシビリティが確保されているので、学生自身による操作が可能 ・未校正のデータ=PDFをOCRにかけただけのもの ?チェックをオン・オフすれば検索から除外できる ?レポートを書くために当たりを付けるような場合に有効 〔図 みなサーチで検索し、データをダウンロードまでの画面遷移〕 (スライド6) 読書バリアフリー資料メタデータ共有システム ・アクセシブルな書籍データの所在を相互に知らせるためのシステム ・検索に際し事前の登録は不要 ・データの所在について情報提供する場合は、登録申請が必要 ・部分的なデータ(例えば、1章だけ)も登録されている ・どのレベルのデータを、どのように共有するかは各組織の判断 ?ダメ元で「もしかしたら一部でもデータないかな」と検索する場所 〔図 読書バリアフリー資料メタデータ共有システムの検索画面〕 (スライド7) Accessible Books Consortium Global Book Service 〔図 Accessible Books Consortium Global Book Serviceのウェブサイト〕 Accessible Books Consortium Global Book Serviceデータの申請方法 〔作業者注 枠線ここから〕 件名:マラケシュ条約に基づく資料取り寄せのお願い 本文: 国立国会図書館関西館 図書館協力課障害者図書館協力係 ご担当者様 初めまして、〇〇(利用者ID*****)と申します。 この度、大学の授業で以下の文献を使用することになりました。 ・Chin, Peter, et al. 2012 “Academic Writing Skills 1”, Cambridge University Press, ISBN 9781107636224 ・Caraker, Richard 2022 “Linguistic Soup 3rd Edition”, Perceptia Press, ISBN 9784939130380 国内ではアクセシブルな電子書籍や視覚障害者用等データを見つけることができませんでしたので、国外にもし該当する書籍のデータがあるようでしたら、お取り寄せをお願いいたします。 〔作業者注 枠線ここまで〕 (スライド9) 自炊 ・大学図書館や障害学生支援室で、教材をアクセシブルな形に変換することは、著作権法第37条に基づいた視覚障害者等のための複製として認められています ・各大学で作成された書籍データも、視覚障害者等の利用のために他組織と共有することが認められています ・みなサーチや読書バリアフリー資料メタデータ共有システムを介して、他組織との相互利用にご協力いただけますと幸いです ・アクセシブルなデータの作成方法について分からないことがある場合は、筑波技術大学が運用する障害者高等教育共同利用拠点までご相談ください (スライド10) 障害者高等教育研究支援センター障害者高等教育拠点 ・筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター ・TEL/FAX:029-858-9483 ・E-mail:krk-net[at]ad.tsukuba-tech.ac.jp ・お名前、大学・機関名、部署名、メールアドレス、電話番号、お問い合わせ項目(障害学生の修学支援に関するご相談/各種講習会への講師派遣/「障害者高等教育拠点」メールマガジンのご登録/その他)、お問い合わせ内容についてご記載ください (スライド11) 視覚障害者等の読書環境の整備のために 〔図 QRコード https://www.i.tsukuba-tech.ac.jp/techhub/wp-content/uploads/2024/12/%E8%A6%96%E8%A6%9A%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E8%80%85%E7%AD%89%E8%AA%AD%E6%9B%B8%E7%92%B0%E5%A2%83%E3%81%AE%E6%95%B4%E5%82%99%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB.docx〕 (スライド12) 補足:NDLサーチとみなサーチの関係  NDLサーチ ・全国の公共図書館や大学図書館等が提供する資料、デジタルコンテンツを統合的に検索することができる ・その一部メニューとして「障害者向け資料検索」 ・視覚障害者等用データサービスの柱として、データ提供ガイド等が整えられてきた  みなサーチ ・国立国会図書館が提供する、新しい障害者用資料検索サービス ・現時点では、開発段階のシステムを試験的に公開 ・2024年1月に本格稼働開始予定。NDLサーチの障害者向け資料検索は、みなサーチに統合される見込み