2025年10月3日金曜日に、共生社会創成学部が始まってから初となる視覚・聴覚障害系共同実施科目の講義が行われました。
講義は2つあり、どちらも共生社会創成学部での専門的な学びの導入となる重要な科目です。
1つ目は、白澤麻弓先生、青木千帆子先生、そのほか非常勤講師数名で担当する「障害の特性と理解」という科目です。この科目では、視覚障害や聴覚障害をはじめ、知的障害、肢体不自由、発達障害、精神障害といった、さまざまな障害の特性やそれらの障害がある人の「活動」や「参加」について学びます。
今回は最初の授業ということで、授業内で発言をする際、どのようにすれば視覚と聴覚の両コースの学生がお互いに理解しやすいかを確認し、教員と学生で一緒に授業内のルールづくりを行いました。
2つ目は、青木千帆子先生による「障害社会学」の授業です。この授業では、「障害者の権利に関する条約」において示されている「障害」に対する考え方を軸に、「障害」や「社会的障壁」に対する幅広い見方・捉え方について学びます。
この日は、「障害者」とは誰か、障害について論じることができるのは誰かについて、具体例と質問を交えながら授業が進みました。
両科目とも、教員による手話と口話で講義が進められていました。また、学生たちは、教室に備えられた拡大読書器で資料を見ながら講義を聞いたり、モニターに提示されたパソコン文字通訳のテキストで他の学生の発言を理解したり、といったように、自分の障害特性や好みにあった方法で講義に参加していました。
視覚・聴覚障害系共同実施科目はこの日が初めてということで、教員側も学生側も慣れないところがありましたが、同時に、教員と学生、視覚障害コース生と聴覚障害コース生というそれぞれの立ち位置からお互いに歩み寄って授業を作り上げていく「創成」の場面となりました。
