2026年2月9日、聴覚障害コース教員が中心となり、つくば市立竹園東小学校で出前授業を実施しました。 難聴学級に在籍する児童十数名を対象に、「私たちのコミュニケーションを助けるものを見つけよう」をテーマとして、日頃の学校生活とも関わりの深いコミュニケーション手段や情報保障について、体験を通して学ぶ機会を提供しました。
本出前授業は、市内近隣の難聴児童・生徒に筑波技術大学の取り組みに触れてもらい、地域との連携を広げて行くことを目的に企画しました。実施にあたっては、難聴学級の担当教員ならびに竹園東小学校の協力を得て、企画の段階から一緒に計画を相談しながら、児童が安心して参加できる環境を整えました。
当日の様子
当日は「手話体験」「連係入力体験」「音声認識体験」の3つの活動を用意し、児童の興味。関心に応じて2つの体験を選んで参加できる形で実施しました。各体験は1回15分とし、短い時間でも「やってみる」「工夫する」「振り返る」ができるように構成しました。
- 手話体験では、手話で自己紹介を伝え合うなど、身近なやり取りを中心に体験しました。普段の生活ではあまり手話を使用していない児童も、自分が知っている表現や新しく覚えた手話を使いながら相手に伝えようとする姿が見られ、明るい表情が見られました。体験を通して、単に表現を覚えるだけでなく、相手に伝わるための工夫にも意識が向く場面がありました。(担当:小林洋子、田中豊大)
- 連係入力体験では、日頃学校生活の中で利用しているパソコンノートテイクについて、「読む側」ではなく「入力する側」の立場を体験しました。普段利用している文字情報がどのようにして表示されているかを知る体験は新鮮だったようで、支援の仕組みや支援員さんの日頃の活動に目を向けるきっかけになりました。(担当:中島亜紀子)
- 音声認識体験では、音声認識アプリによる字幕表示を試しながら、話し手に話し方や声の大きさを変えてもらうなどして、より見やすい文字になるよう試行錯誤しました。体験の中では、依頼をしてみたものの、思った通りの対応や結果が得られない場面もありました。一方で、うまくいかない経験があったからこそ、音声認識が「使えば必ず同じように整った字幕が出る」ものではく、話し方や環境、相手との調整によって結果が変わること、そして必要に応じて依頼の仕方や伝え方を工夫することの大切さを、実感を伴って理解する機会になりました。(担当:笹目友香、磯田恭子)
これらの体験を通して、手段そのものを知るだけでなく、「状況に応じて工夫しながら使うこと」「相手とのやり取りの中で成り立つこと」「うまくいかないときに別の方法を試すこと」といった、コミュニケーションの捉え方にも触れることができました。
今回の出前授業について、学校側からは「今後も継続的な交流機会を持てれば」と期待を寄せていただきました。共生社会創成学部としても、地域との繋がりを築き、連携を広げて行けたらと思います。



