インタビュー 武田直樹(たけだなおき)
先生のご専門は何ですか?
学生が地域で社会貢献活動を行うことでそれを学びに活かす、社会貢献型の学習であるサービスラーニングを専門としています。単に大学の中で机に向かって学ぶだけでなく、それを地域での体験活動を通して五感で身を持って感じ取る学びを大事にしています。学生が社会貢献活動を行い、それをふりかえることで、専門的な学問に落とし込んだり、将来のキャリアを考えたりしながら、自身が何をテーマに、どのように社会貢献できるのか発見し、強みを磨いていきます。
新学部ではどのような授業を担当するのですか?
2、3年次に春日キャンパス・天久保キャンパス合同で行う「共生社会創成プロジェクト実習A・B・C」「共生社会演習1・2」「インターンシップ」など、企業・行政・NPO法人などと連携して取り組む実践型の授業を主に担当します。
学外の協力者と連携した取り組みとなる「共生社会創成プロジェクト実習A・B・C」では、次のようなステップアップ型の実習により、仲間と連携して共生社会を創成するための実践力を身に付けます。「実習A」では、グループでロールモデルとなる障害当事者を選定し、インタビュー調査を行い、発表することで、社会で活躍する視覚・聴覚障害者の生き方を学びます。「実習B」では、他大学等の学生と合同で社会的な課題に取り組む課題解決型のプロジェクトを企画立案します。他大学の学生との交流を通して、自らの多様性社会への理解と共生について考える力を身に付けます。「実習C」では、共生社会創成プロジェクトの最終科目として、実習先の状況に合わせた、自らを含む多様な人々に関する理解を促進するためのワークショップ等を企画立案・実施します。実習先は本学部の教育理念に賛同し、協力を表明する企業・行政・NPO法人などを想定しています。
「共生社会演習1・2」では、これらの実習を補完するために、視覚・聴覚障害者のコミュニケーションや共生社会について分析・議論を行います。「演習1」では、実習Aで感じた視覚・聴覚障害の特徴、学修や生活における困難や工夫、相互の有効なコミュニケーション手段や情報の提示方法等の伝達方法を自身と他者の取扱説明書作成を通して、情報科学と障害社会学、双方の観点から検討します。「演習2」では、実習Bで各自が感じた共生社会実現に向けた課題を共有し、どのような対策があるか議論します。そのような議論を通して、多様な立場にある人々が協働する際に生じる摩擦の解決や相互理解、他者との連携による共生社会創成の推進方法について理解を深化させます。
共生社会創成学部の受験を考えている学生へのメッセージをお願いします
私自身これまで国内外での体験的・実践的な業務を通して、キャリアを切り開いてきました。建設会社でのクライアントに対する土地・建物の有効活用に関する企画提案業務、タイのスラムやカンボジアの農村で支援活動を行うNGOでの教育や保健衛生などの国際協力、大学でのサービスラーニングやアントレプレナーシップ教育プログラムの立ち上げ・推進など、様々なセクターでの実践的な取組みの積み重ねが確実に今の私自分の強みになってきています。
是非、みなさんも学内のみならず、学外での果敢なチャレンジや質の高い良い失敗をたくさん積み重ねていって欲しいと思います。失敗は成功の基です。知らない世界に飛び込むことはとても勇気がいりますが、失敗を恐れずに挑戦することで、できることが増えたり、価値観が広がっていったり、社会力が身に付きます。ですので、失敗大歓迎です。自分の強みを活かして伸び伸びと取り組んでみてください。失敗をしても私たちが喜んでフォローしますので安心してください。一緒に色々な人たちと協力しながら、より良い社会づくりに貢献できる人間になりましょう!